マッキンリー

 
 
僕らが子供の頃、目に映る世界は新鮮で、すべてが新しかった
 
やりたい事は何でもできた
 
ところが年をとってくると疲れてくる
 
人々は諦めみんな落ち着いてしまう
 
世界の美しさを見ようとしなくなってしまう
 
大部分の人は、夢を失っていくんだよ
 
でも、僕はいつまでも子どもの心を失わずにこの世を生きようと思う
 
不思議なもの、すべての美しいものを見るためにも・・・
 
いいかい、君たちはやろうと思えば何でもできる
 
僕と別れた後もそのことを思い出してほしい
 
やろうと思えば何でもできるんだ
 
 
 
− 植村直己(1941年 〜 1984年)
 
 
 
 
亡くなる(行方不明になる)1年前の言葉。遭難のニュースは今でも覚えている。
「 僕と別れた後も 」 という節には、もうどうにも言葉がない。
 
  
 
情熱なんて言葉からは正反対に居るぼくだけれども、
これからを生きていく人たちに対しては本当に良い人生を送ってほしいと本気で思っている。
年に何度か頭に浮かぶ、やっぱり学校の先生になりたいって思いもベースにこれがあるから。
  
 
ぼくはいま新しい仕事に就くための準備をしている。
やりたいことではあるけれど・・・夢ってものでもないな。
 
 
誰もが五大陸最高峰単独登頂の偉業を為す冒険家になれるわけではないとしても、
これがやりたいんだ!という思いは人には必要。そう感じることが最近多い。
それは友人との他愛も無い会話からだったり、ネットから大量に流れてくる情報からだったり。
 
 
夢はなに?
 
 
って聞かれて、即答できるもの、あるかいな。ないな。今んとこ。
 
 
 
 

新装版 青春を山に賭けて (文春文庫)

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